脳の神経細胞が「窒息状態」 アルツハイマー仕組み解明
老人性痴呆(ちほう)の一つ、アルツハイマー病にかかった人の脳では、神経細胞が「窒息状態」に追い込まれて次々に死んでいくことが、田熊一敞(かずひろ)・金沢大助教授らの研究で分かった。新しい治療法の開発につながる可能性もあるという。16日付の米科学誌サイエンスに掲載される。
この病気になった人の脳にはベータアミロイドというたんぱく質がたまりやすく、記憶などにかかわる神経細胞が死ぬことが知られているが、どのように死ぬかはよく分かっていない。
田熊さんと米コロンビア大などのグループは、神経細胞の中にあるミトコンドリアという器官に注目。ここに、ベータアミロイドとABADという酵素が一緒に存在することを見つけた。試薬を使ってこの二つがくっつかないようにすると、神経細胞の死ぬ割合が大幅に減ることがわかった。
ミトコンドリアは酸素を使って細胞が働くエネルギーをつくる。二つがくっついて、ミトコンドリアの呼吸活動を邪魔しているらしい。田熊さんは「二つがくっつかなくするような薬ができれば、病気の進行を防げるのではないか」と話す。
ミトコンドリア(mitochondria)は細胞エネルギー発生炉に例えられるが、特に生体エネルギー通貨といわれるATP(アデノシン三リン酸
adenosin triphosphate)が注目されている。ATPはミトコンドリア内で大量に作られるが、今回の発見ではそのATP生成が著しく阻害されるものと思われる。つまりはベータアミロイドとABADの結合によってATP生成が阻害されるということだろう。ミトコンドリアには内膜内部の突出部クリスタ(crista)があり、それら内膜内側(基質)の中にDNAがあることも分かっている。ATPや酵素もここに集約され、多分ベータアミロイドとABADも例外ではないだろう。あくまでも素人考え、専門筋から笑われそうなので、このくらいにしておきたい。
人間の脳細胞は1日に数万個が死滅していると云われるが、数年前に他界した遠縁のお婆さんは90歳にして読書が唯一の趣味だった。元教師ということもあろうが、人間は努力次第で少しは脳細胞の減少を食い止めることが出来そうだ。葉は散っても太い幹が残る大樹のようなものかも知れない。
【視聴予定】
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