【私的めもらんだむ】
8時
仕事なし、カネなし、空きっ腹抱えて目覚める朝に猫が鳴く。昨夜は久しぶりに外に出た。外に出ればカネも出る。それを承知の確信犯、すっからかんの自業自得に自虐の今・・・ひととき貧乏を忘れたい甘えが今の自分を責めたてる。どうとでもなれ、やけっぱちが、成るように成っただけ。
遠縁のイトコがまた死んだ。地元のウラ社会では有名だった、らしい。それと分かる、その筋の幹部が居並ぶ葬式だったと・・・聞いた。父方の親戚なのだが、まだ知らない親戚が多々いるようだ。先祖は相撲の興行師をしていたと、生前の父が言っていた。名前を八幡竹寅蔵というのだと・・・死んだイトコもそんな先祖の遺伝子を引き継いだのだろう。私の中にも多分にそれと感じるものがあるようだ。義侠心みたいな何か・・・得体の知れない連綿たる血の継続が、ときに私を突き動かす。私の知らない自分が、まだ自分の中に有る、ということ・・・今の自虐にもそれを感じている。逆風が追い風に変わるときもあると、そのままではおかない貧乏を思う。明日はどっちだ?
|