おどりこ‐そう(をどりこサウ)【踊子草】 シソ科の多年草。各地の山野、路傍の半日陰地に生える。茎は角柱状で、直立して、高さ三〇〜五〇センチメートルになる。葉は対生し、一〜三センチメートルの柄があり、長さ五〜一〇センチメートル、幅三〜八センチメートルの先が鋭くとがった卵形で、縮れてしわがあり、縁に鋸歯を持つ。初夏、淡紅紫色または白色の唇形の花が葉腋に輪生する。漢名、野芝麻。おどりぐさ。おどりそう。おどりばな。こむそうばな。《季・夏》
せいよう‐たんぽぽ(セイヤウ‥)【西洋蒲公英】 キク科の多年草。ヨーロッパ原産の帰化植物。現在は日本中に広がっている。葉はすべて根生、羽状に分裂。花茎は中空で葉をつけず、先端に黄色の頭花をただ一個つける。総苞の外側の片が著しくそり返ることにより、日本のタンポポと区別できる。都会地周辺のタンポポはほとんどこれに入れかわった。葉を食用にする品種がある。根を健胃剤とする。
しきみ【樒】
モクレン科の常緑小高木。各地の山林に生え、墓地などにも植えられる。高さ三〜五メートル。葉は枝先に密に互生するため輪生状に見え、革質の倒卵状狭長楕円形で長さ約七センチメートル。分枝も葉と同様やや輪生状に出る。春、葉腋に淡黄白色の花被をもつ径約二・五センチメートルの花をつける。果実は有毒で径約二センチメートルの扁平な球形。熟すと星形に裂け、黄色の種子をはじき出す。全体に香気があり、枝を仏前にそなえ、葉から抹香や線香をつくる。材は数珠(じゅず)などとする。また、節分の夜、柊(ひいらぎ)の代わりに用いる。これは、徳川家康が武田信玄との戦いに敗れた時、折からの節分に柊がなく、樒を代用した故事によるという。漢名に崑草を当てるが誤用。はなのき。しきび。こうしば。こうのき。まっこうぎ。木密。仏前草。樒の木。
あおき(あを‥)【青木】
ミズキ科の常緑低木。各地の山林下の日陰に自生するが、普通に庭木として栽培され、園芸品種が多い。高さ二〜三メートル。若枝は緑色。葉は長さ一〇〜一五センチメートルの長楕円形で、縁に粗い鋸歯がある。雌雄異株で、春、緑色か紫褐色の小さな四弁の花が円錐形に集まって咲く。実は楕円形で冬に赤く熟す。葉を火にあぶったものは、やけど、切り傷に効くという。桃葉珊瑚(とうようさんご)。あおきば。
おおいぬふぐり(おほ‥)【大犬陰嚢】
ゴマノハグサ科の越年草。ヨーロッパ原産で、明治初期に渡来。今では、路傍、空地、畑などに普通に生える。長さ三〇センチメートル内外で、茎は根元で枝分かれし、地をはって四方に伸びる。葉は対生し卵形で、早春、葉腋に長い柄のある、るり色の小さな花をつける。
【視聴予定】
23時
00 出来事 怒りの追及ネット詐欺男VS 被害者▽34 (日本テレビ)
30 筑紫哲也NEWS23 テロは防げた?ホワイトハウスを揺さぶる内部告発▽知ってました?台形の面積の求め方 (TBSテレビ)
【私的めもらんだむ】
8時
初めてオドリコソウを意識したのは野外での仕事の最中だった。足元にマントを羽織った妖精のようなオドリコソウが群生していたのを覚えている。それらの妖精たちが作業中にも終始私を眺めているような錯覚もあった。もっと色鮮やかであればきっと妖精だと思い込んでいただろう。ギスギスした人間社会にあっては、そう思い込みたい気持ちもあるのかも知れない。上の写真は猫たちを解放した裏の野草である。注意深く見ないと分からないオドリコソウとオオイヌノフグリの小さな群生だが、その一画をデジカメで切り取るだけで突然別世界が現出する。葉や花の色や形容は、それを見る人間の精神に何らかの作用するような気がしてならない。心の波動とも云うべき何かが、全宇宙と響きあっているような気がするのである。漆黒の闇である宇宙空間も、そうした心のフィルターを通せば、ポコンポコンとリズミカルな音をたてて色とりどりの大輪の花が咲き乱れる・・・そんな幻想に浸っている。本来の奇跡とは自分の足元で展開されている野草の小さな花のようなものかも知れない。数ヶ月前、一日数万人が通る往来の、その片隅でミイラ化したホームレス男性の死体が発見された、とのニュースが伝えられた。すぐ足元の命にさえ注意を払わない人間とは何なのだろう?捨てられる犬や猫と同じように、捨てられ放置される人間・・・そのような現代人が足元の野草に目もくれないのは当然だろう。だから私はあえて足元の小さな命に心を傾ける。野草の小さな花に語りかける。きみ、可愛いね。オオイヌノフグリなんてひどい名前つけてごめんよ・・・そんな人間の心の問いかけに応えないわけがない野の花がきっと云うだろう言葉・・・アリガトウ・・・が聴こえてくる。
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