マドリード鉄道爆破事件04/03/11
(04/03/11-17)
3/11-マドリードの鉄道施設で爆発、3人の死亡を確認
[マドリード 11日 ロイター] スペインの首都マドリードの鉄道施設で朝のラッシュ時に3回の爆発があった。警察は、中心部のアトーチャ駅から乗客を避難させている。
現地のテレビ報道によると、5人が死亡したという。警察当局は少なくとも3人の死亡を確認した。
バスク地方の分離独立を求める過激派の活動が続いているスペインでは、14日に総選挙が行われる。
/11-バスク独立派の犯行示唆 スペイン首相
【パリ11日共同】マドリードの列車同時爆破テロを受けてスペインのアスナール首相は11日、テレビを通じて国民向けに演説し「スペイン国民はこれまでも大量殺人を経験してきた」と述べ、テロがバスク地方の分離独立を求める非合法組織「バスク祖国と自由」(ETA)の犯行であることを示唆した。
首相は、全国民が遺族と被害者の苦しみを共有していると深い哀悼の意を表明。「テロリストの完全な敗北まで追及する決意だ」と述べ、治安維持と容疑者の逮捕に全力を挙げると強調した。
さらに、各国政府や同盟国とともに国際テロとの戦いを継続する決意もあらためて示した。
/11-マドリードの鉄道爆破事件、ETAの犯行ではない=ETA政治部門
[マドリード 11日 ロイター] バスク地方の分離独立を求める非合法組織「バスク祖国と自由(ETA)」の政治部門バタスナは11日、地元ラジオに対し、マドリードで発生した一連の鉄道爆破事件はETAの犯行ではない、との見方を示した。
バタスナのオテギ党首は、「仮定の話としても」ETAの犯行だとは考えられないとし、「アラブ抵抗勢力による活動」の可能性がある、との認識を示した。
スペインは、米国のイラク戦争を支持した。(
/12-<スペインテロ>死者192人(→200人)に アルカイダ名乗る声明も
【マドリード山科武司】スペインのマドリードで11日朝発生した同時多発爆破テロは、同日深夜まで遺体の収容作業が行われた。同国捜査当局によると、同日までに確認された死者数は192人、負傷者数は1400人以上に上っている。当局は北部バスク地方の分離独立を求める非合法組織「バスク祖国と自由」(ETA)による犯行との見方を強めているが、国際テロ組織「アルカイダ」の関連が指摘される組織が犯行声明を出したほか、現場近くの車から起爆装置やコーランの録音テープが発見され、イスラム過激派が関与した可能性も浮上している。
犯行声明が届いたのはロンドンで発行されているアラブ紙「アルクドス・アルアラビ」の事務所など。「アブハフス・アルマスリ旅団」と名乗る団体から電子メールで届いた。自らをアルカイダの関連組織と名乗り、「(旅団の)分隊が十字軍戦士の欧州の中心に潜入し、その一つの柱であるスペインに痛烈な一撃を加えることに成功した」と指摘。さらに「スペインは米国に協力しイスラムを攻撃した」と述べ、米国の協力者として日本を名指ししている。
またスペイン内務省などによると、爆破された4列車が始発したアルカラ・デ・エナレス駅近くに停車していた盗難ワゴン車の中から、アラビア語のコーランの一節が録音されたテープと起爆装置7個が見つかった。アセベス内相は「あらゆる可能性を排除していない」と述べ、捜査対象を国際テロ組織にも広げる方針を表明した。一方で「コーランなどは誰でも入手可能」との見方もあり、慎重に捜査している。
スペイン当局はETA犯行説の理由として(1)昨年クリスマス前、ETAが列車を爆破する計画を企て、捜査当局が未然に防いだ(2)今回使われた爆弾がETAが通常使用しているものと同種だった――などをあげている。
これに対し、ETAの政治部門「バタスナ」の指導者、アルナルド・オテギ氏は11日、ETAの関与を明確に否定している。
事件を受け同日夜、アスナール首相に続いてカルロス国王もテレビで演説した。「テロは決して目的を達しない。スペインの未来を砕くことはできない」と、国民の団結を呼びかけた。月に1回行われる定例の演説以外で国王がスピーチしたのは81年2月のクーデター発生以来。(毎日新聞)
/12-テロをやめろ!スペイン全土で1100万人デモ
無差別の列車同時爆破テロが起きたスペインで12日夜、全土でテロに抗議する集会やデモが行われ、計1100万人以上(スペイン警察調べ)が参加した。
欧州大陸で過去最大のテロとなった「3・11」の惨事による死者は199人に達したが、犯人は依然、特定されていない。スペイン固有のテロ組織なのか、世界中に脅威を与えている国際テロ組織「アル・カーイダ」関連のグループなのか――スペイン内外の受け止め方には微妙なねじれも生じている。(マドリード 飯塚 恵子)
傘に大粒の雨がボツボツあたる。乳母車を押す若い母親、つえを突く老夫婦、1人で歩く勤め帰り、学生も、そして若いカップルも……。何万何千の傘が12日夜、マドリードを南北に貫くカスティジャーナ大通りを埋め尽くした。地下鉄は一斉に止まった。中心部の店という店は夕方5時でシャッターを下ろした。
「バスタ、ジャ!(もう、たくさんだ)」「テロをやめろ」。土砂降りの中、首都だけで約230万人が集まり、夜まで無差別テロに抗議した。事件現場に近いアトーチャ駅のコンコースにはこの日、ろうそくと花束を携えた市民が次々と訪れ、涙した。
犯人についてスペイン国内では当初から、バスク地方の分離独立を要求してきた「バスク祖国と自由」(ETA)説が有力だ。アスナール首相は12日の記者会見でも、「ETAの犯行と推測する十分な理由がある」と改めて強調した。
しかし、アル・カーイダを含むイスラム過激派による仕業ではないのかとの疑念はぬぐえない。今回の手口は、アル・カーイダお得意の「同時多発」「無差別大量殺傷」だ。ロンドン発行のアラビア語紙に寄せられたアル・カーイダ関連組織の犯行声明とおぼしきものも、アスナール政権が米国主導のイラク戦争に対し協力的だったことへの報復だと明確に指摘、次の標的はイエメンだとしている。それにETAの場合は、攻撃目標を政治家などに絞る傾向があり、攻撃規模も小さい。
スペイン国内でイスラム過激派説が奇妙なほど顧みられないのは、アスナール首相が14日の総選挙を意識しているからだとの見方もある。首相は野党時代の95年、ETAの自動車爆弾攻撃を受け、辛くも生き延びたことで人気を博し、首相への道が開けたとされる。「ETAに決して妥協しない政権」を標榜(ひょうぼう)し、これまでも一切の裏取引を拒んできた。「今度の選挙でも宿敵のETAに立ち向かう姿勢を示し続けるのが選挙上の得策」(与党・国民党関係者)というわけだ。
ETAなのか、イスラム過激派なのか――。前者が、国際社会の関心を引く後者の犯行に、見せかけようとした可能性も残る。(読売新聞)
/13-スペイン列車爆破事件、容疑者5人逮捕
[マドリード 13日 ロイター] スペインのアセベス内相は13日、マドリード市内で11日に発生した列車同時爆破事件に関与した疑いで、5人を逮捕したと発表した。
内相が記者会見で語ったところによると、逮捕されたのはモロッコ人3人とインド人2人。
一部はモロッコの過激派と関係があるとみられているが、断定は時期尚早という。
警察当局は、引き続き捜査を行う方針。
この事件については、アルカイダが関与している可能性が指摘されている。(ロイター)
/14-スペイン総選挙、野党・社会労働党が勝利
[マドリード 14日 ロイター] 14日に実施されたスペイン総選挙で、与党国民党が敗退し、野党の社会労働党が勝利した。
11日に発生した列車爆破事故をめぐる、政府の対応への批判が影響したとみられている。 政府スポークスマンのサプラナ労働社会問題相は、支持者に対して、「総選挙に勝利した社会労働党を祝福する」と述べた。(ロイター)
/14-アルカイダの犯行と推測 米上院情報委員長
【ワシントン14日共同】米上院情報特別委員会のロバーツ委員長(共和党)は14日、米CNNテレビのインタビューで、マドリードの列車同時爆破テロに関して「アルカイダの欧州部門というのが私の推測だ」と述べ、国際テロ組織アルカイダの犯行という見方を強めているとの見解を示した。
「詳細は知らないし(政権側からの)説明もない」と断った上での言及だが、米情報機関との関係が深い議会有力者の発言として注目される。
委員長は米捜査当局がスペイン側と協力していることを指摘した上で「バスク祖国と自由(ETA)の犯行とは思えない。アルカイダの犯行とみられる」と述べた。
米政権は、パウエル国務長官らがアルカイダの可能性に言及したものの、「(犯行を)裏付ける情報はない」(ラムズフェルド国防長官)との立場だ。
/15-イラク撤退公約を履行 スペイン次期首相が確認
【マドリード15日共同】スペイン総選挙で勝利し、次期首相となる社会労働党のサパテロ書記長は15日、地元ラジオ局とのインタビューで、イラク戦争と米英の占領政策を批判、イラク人への主権移譲が予定通りに6月末までに実現しなければ、イラク駐留スペイン部隊の約1300人を撤退させるとの選挙公約の履行を確認した。
書記長は同時に「米国との友好関係は維持する」とも述べたが、イラク政策に関し、欧州諸国の中で最も強く米国を支援してきたスペインが、政権交代に伴い方針転換することは、ブッシュ米政権へ大きな打撃。米政府の「テロとの戦い」に向けた国際協調の枠組みにも影響は必至だ。
サパテロ書記長は、4月2日招集の「新たな下院で(首相に)信任された後で」撤退方針を正式発表すると言明。「戦争は災厄であり、占領は災厄を継続させる。これらは暴力をもたらすだけだ」と語った。
/15-爆破で逮捕のモロッコ人、アル・カーイダと接点の報道
【マドリード=飯塚恵子】マドリードの列車同時爆破テロに関与した疑いでスペイン警察当局に逮捕されたモロッコ人のジャマル・ゾウガム容疑者(30)について、15日付のスペイン紙エル・ムンドは、国際テロ組織アル・カーイダとのつながりが明らかになったと伝えた。
同紙によると、米同時テロ直後の2001年11月、フランス政府がスペイン警察当局に対し、同容疑者に関する捜査を要請。警察が家宅捜索したところ、自宅から、アル・カーイダと接点のある電話番号と、イスラム過激派の動きを記録したビデオ数本が発見されたという。この中には、ウサマ・ビンラーディンのテレビインタビューの録画も含まれていた。スペイン警察当局は15日、ゾウガム容疑者らの足取りを調べるため、モロッコに捜査担当者を派遣した。(読売新聞)
/15-スペイン、爆破事件はETAの犯行との断定を撤回
[国連 15日 ロイター] スペインは15日、マドリードでの列車爆破事件は、スペインからの独立を求める「バスク祖国と自由」(ETA)による犯行だと断定したことを撤回し、現在複数の外国人を捜査中であることを国連に伝えた。
国連安全保障理事会は事故直後の11日に、多数の犠牲者を出した列車爆破事件はETAの犯行と断じ、同組織を非難する異例の決議案を採択した。
スペインのイノセンシオ・アリアス国連大使は、安全保障理事会への文書で、ETAによる犯行だと同理事会に述べた時点でのスペイン政府の行動は誠実なものだった、と述べた。
また同大使は「その後、国の治安機関の捜査を通し新たな要素が発見され、外国人関与の可能性で別の捜査が開始された」と述べた。(ロイター)
/17-<EU>スペイン政権交代で憲法妥結に光
【ブリュッセル福原直樹】スペインに親欧州政権の発足が決まったことで、難航していた欧州連合(EU)の憲法策定が早期妥結にこぎつける可能性が出てきた。導入予定の多数決方式を巡ってスペイン、ポーランドが草案に反発していたが、スペイン次期首相が16日までに「交渉妥結に全力を挙げる」と言明したほか、両国と対立していたドイツも譲歩姿勢を見せ始めた。5月からの25カ国拡大をにらみ、憲法策定交渉は近く本格化する見通しだ。
憲法草案は、09年以降のEUの多数決方式を「賛成国の人口総数が、EU人口の6割を超えた場合、可決する」と規定している。だがこの方式は、英独仏などより人口が少ないスペイン、ポーランドにとって不利となるため、両国が強く反発し、交渉が難航していた。
しかし、スペインのサパテロ次期首相は15日、「(拡大後の)新たな欧州の安定のためにも、近く交渉を妥結させる」と言明。ポーランドのミレル首相も「欧州での孤立を避けるため、妥協策を探りたい」と話すなど軟化の兆しを見せ始めた。
一方、EU議長国のアイルランドが今月、多数決に必要な人口数を少なくするなどを内容とする、スペイン、ポーランドに有利な改正案を提案していたが、憲法草案の変更を拒否していたドイツも支持を表明したという。
こうした流れの変化を受け、来週のEU首脳理事会を機に交渉が進展する可能性が強まってきた。(毎日新聞)
★阿修羅掲示板
事前情報?スペイン内務省は数日前にテロリスト攻撃に対する防衛線を張っていた
こちらは警戒を緩めていたという話:ガーディアン
マドリッドテロはアルカイダ(= CIA・モサドら)が関与?(X-FILES)
まだやっている「戦争の大義」デッチ上げ工作:スペイン撤兵でブッシュいよいよ窮地 [日刊ゲンダイ:浜田和幸氏]
マドリッド攻撃とアルカイダ、ブッシュそしてペンタゴン・イスラエル・ロビー【奇蹟のアルゼンチン紙英訳記事】
政治・戦争とテロ・企業の総合商社カーライル --- スペインのテロも韓国大統領弾劾も彼らの仕業(株式日記と経済展望)
列車爆破テロの前に株を空売りした連中がいる - 彼らは9・11テロの時も株を空売りした連中だ(『株式日記と経済展望』より)
ブッシュ、テープ発見前日にスペイン・テロ容疑差し戻し、まだ誰がやったかわからないと
スペイン、イラクで情報局員集中殺害 政府メモに関連か
Re:マドリード列車爆破テロはモサドの破壊工作と類似性があるらしい