04/02/14 (土)
2〜11℃、北の風のち南よりのやや強風
上の二枚の写真は「the World Press Photo」での入賞作品、左は第二位に選ばれたイラクでの家族を失った遺族の悲嘆を、右はガザ地区での戦闘に巻き込まれた犠牲者の現場を写した写真・・・こうした写真を見るたびに胸が張り裂けそうになる。人はなぜ殺し合い争わねばならないのか?この悲しみをなぜ教訓としないのか?為政者たちのいかなる戦争肯定論にも私は己の拒否権をもって抗議したい。それに比べれば生きるためだけに餌をねだっては私を困らせる猫族たちの、何と屈託のない世界であることか。
【視聴予定】
21時
15 NHKスペシャル「2兆円は銀行をどう変えるか」 りそな銀行再生の現場に密着・9カ月の記録
 昨年五月、経営の悪化により二兆円もの公的資金を投入されたりそな銀行。大株主となった国の監視のもとで、経営再建を進めている。りそな再生のかじ取りを任されたのは、鉄道会社出身の細谷英二会長(五八)。金融業の経験はない。細谷会長は、六人の社外取締役とともに、従来の銀行の常識にとらわれない改革に取り組み始めた。新生りそな銀行発足からの半年間、銀行再生の現場を追う。
【私的めもらんだむ】
5時
 昨夜からコミックが鳴き続け、とうとう夜明けを迎える。たまらん。このままでは近所から苦情が出る。コミックだけ車の中に隔離しようと思う。毛布と餌を一緒に入れておけば大丈夫だろう。ナメ次郎を夜通し看病したことを思い出した。厄介だとも思う。しかし、それが命なのだ、と思い直す。発情期が過ぎるまでは悩まされることだろう。10匹の猫たちが一斉に発情して鳴くようなことがあれば、私は本当に逃げ出してしまうかもしれない。
12時
 コミックが悲鳴に近い鳴き声をあげている。耳栓をしていても強烈に響く。車に隔離するのは可哀想だと思ってそのままにしているが、仕事の最中に鳴かれるとさすがに応える。というわけで、とうとう車に閉じ込めてきた。なぜか胸が締め付けられ泣きたくなった。本能に忠実に生きることすら叶わない生き物のこと、自分を含めて・・・というべきか。
 二度目のパテ付けを終えた。あとは乾燥を待って磨くのだが、これは全身粉だらけになる「粉地獄」なのだ。むろんマスクはするが、終わったあとは食事する気にもならない。劣悪な環境とはこのことだろう。かつて某業者の助っ人に出向いて驚いたことがあった。地下でのサンダーかけの仕事なのだが、何とセメントの粉塵で視界が薄れている中、マスク無しで作業をしていた。セメントをまともに肺に吸い込んだらどんなことになるか?現場監督は外で指示している。マスク無しでは仕事ができない、と抗議して、ようやくマスクはしたが・・・あまりの粉塵に鼻の隙間から吸い込んでむせってしまう。外に出て唾を吐くと、そのままセメントの固まりが出てくる始末だ。それを見ていた監督が「休み時間でもないのに何故休んでいるのだ?」と訊く。翌日からさっそく助っ人を辞退した。一緒に助っ人に行った者も、二度とやりたくないと云う。当たり前だろう。こんなことが日常的に行われていた頃からすれば、今日の粉地獄など何でもないように思えてくる。タンクで使っていた業務用防塵マスクなら万全だ。あとで探してみよう。
17時
 全身粉だらけ・・・で、ロータップの1回目の研磨完了。序でに大型ベースの1回目のパテ付けも完了した。大きいだけにやりがいがある。建築の仕事をしていた関係上、ダイナミックな仕事に向いているのかも知れない。小さな仕事だと神経がピリピリして苛立ってきてしまう。明日には大型ベースの2回目のパテ付けも出来そうだ。これで自信がついた。傍から見れば汚れる仕事のこと、誰もがやりたがらない職種かもしれない。しかし・・・「やった!」と、一人薄暗い工場で喝采をあげる至福はやった本人しか味わえない。何よりの報酬はそんな達成感なのだと、自分へのご褒美に焼酎を胃袋に流し込む。不思議なことに、無理をしていながら今日は殆ど持病の足が痛むことはなかった。監督から「忙しいのは2月いっぱいだけ」と云われている。もっと仕事がしたい。


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