04/01/23 (金)
-2〜5℃、西よりのやや強風
 先遣隊による自衛隊宿営地の測定が始まっているが、まだ候補地の決定はなされていないようだ。オランダ軍基地と隣り合わせ、川に隣接した付近という二つの条件から特定されていくのだろう。報道各社の予想見取り図を比較してみても、給水システムが強調されているのが分かる。給水車の周囲にもタンクが密集し、これでは給水車が動けないという奇妙な見取り図になっていた。私が作成した見取り図(上の図)では省いてある。取水口から内部へ引き込むパイプも道路を横断し、邪魔になっている。防衛庁広報発表の見取り図を鵜呑みにして報道するマスコミも、少しはこうした疑問点に触れてほしいものである。肝心の弾薬庫が何処にも表示されていないが、これは国家機密ということなのだろう。イラク復興支援を強調したいがための政府の意向が見取り図にも反映されている。しかしながら、実際にはこの宿営地には弾薬庫がつくられ、かつ武装した自衛隊員が24時間体制で臨戦体勢にあたるわけである。また、爆弾を積んで突っ込む自爆テロを阻止するため、第1ゲートに至る道かつ第2ゲートに着くまでの道はジグザグになっている。内側フェンスの四隅には監視カメラも設置されているが、離れたところからロケット弾でも撃ち込まれればひとたまりもないだろう。先頃、防衛庁は5000万円の予算を投じてフロアに通じるドアにインターホンを設置する計画を発表したが、これまで自由に出入りできた記者団を締め出すことになり、政府は徹底した報道管制を敷くかまえのようだ。
 昨日は自衛隊宿営地の用地確保について書いたが、地主との決裂の理由は、当初日本が指定した場所とは違うため地主が抗議したことによる。つまり、日本側が予定宿営地を急遽変更したのだ。東京ドームの20倍、年間1億8000万円の賃貸料といった破格の条件がフイになるというのだから、それを当てにしていた地主にとっては納得がいかないというわけだ。1月に設置部隊80人が派遣されてくるまで、地主との賃貸契約を済ませなければならない先遣隊にとっては頭の痛いところだろう。


「新じねん」TOP