03/12/21 (日)
悪夢が現実ではない日が来るのはいつだろう?
今日も、今この時にも、地球の何処かで戦争が続いているというのに・・・
けだるい日曜の昼下がりに、偽りの平和の中で、私は閉塞された惰性に埋没している。
昨日、近所の居酒屋の看板が外されていることに気付いた。
憩いを求めて集う「場」が次々と消えていく。
山から吹き降ろす風が冷たく、今日も風が唸りながら威嚇している。
何もかも突き通すような冷たい風が、心の隙間から吹き込んでくる。
猫たちがゴミ袋を漁りはじめ、私も空腹を覚えながら、飢えを味わう。
猫よ、たまには私のように飢えを耐えしのいでみろ。
鍋をひっくり返し、まな板を落とす音が台所に響いている。
猫たちが餌を求めて暴れているのだ。
癇癪を起こしながらも、食べないと生きられない生物のことを考えている。
猫も、私も例外ではない。
にゃあにゃあ餌ちょうだい!腹減ったよ〜、なんで餌くれないんだ?!
にゃんこの嘆きは、パレスチナの人々の悲痛と入り混じり、私の頭の中で渦を巻く。

そろそろ10匹の猫たちに餌を与えよう。
プラス一匹の私にも・・・
日曜の昼下がり、午後1時半、遠くパレスチナの大地を想う。
にゃあにゃあにゃあ、早くしろ!
餌をねだるばかりの猫たちは生きんがためか・・・
苛立つまい、焦るまい、生きることに飽きるまい。
全ての命に、その愛おしさが溢れるまでに、今日の苦悩も試練なのだと・・・

風の止んだひととき、冬の陽射しが庭に眩しく・・・



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