03/11/21 (金)
イスタンブールで連続爆発 25人死亡 英総領事が死亡
 トルコ最大の都市イスタンブール中心部にある英金融グループ「HSBC」の現地本部と英総領事館付近で20日午前11時(日本時間同日午後6時)過ぎ、自動車を使った自爆テロとみられる大規模な爆発が連続して起き、地元での報道によると少なくとも25人が死亡、390人以上が負傷し、ショート総領事が死亡した。同国のイスラム過激派を名乗って、国際テロ組織アルカイダとの共同作戦だと称する犯行声明が出された。ブッシュ米大統領の英国訪問に合わせた組織的な犯行の可能性が高い。
 イスタンブールでは15日に2カ所のシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)をねらった自爆テロがあり、25人が死亡する事件があったばかり。20日の事件後、トルコのアナトリア通信に対し、15日に犯行声明を出したのと同じ「大東方・イスラム突撃戦線」(IBDA−C)のメンバーを名乗る男が、「アルカイダと共同作戦を実施した」との電話をかけてきた。
 現地からのテレビ映像によると、総領事館は正面の壁がほとんど崩れ、建物も半壊した。HSBC本部ビルは道路に面したガラスがほとんどなくなり、破裂した水道管から水が噴き出していた。
 ストロー英外相は20日、総領事館職員3、4人の所在が不明だと記者団に語り、その後、議会で英国、トルコやほかの国籍の犠牲者が出たと報告した。ロイター通信によると、HSBCは職員数人が死亡したと明らかにした。
 トルコのチチェキ法相は「先週(の爆発テロで)使われたのと同じ方法だ」と述べ、犯行が自動車を使った自爆テロであると述べた。
 15日の事件では、アルカイダ傘下の「アブハフズ・アルマスリ軍団」と称する組織も、ロンドン発行のアラビア語紙に声明を送り、自分たちによるものだと主張した。
 トルコ治安当局はこれまでに、15日の事件の自爆犯と見られるトルコ人2人を特定し、共犯と見られる容疑者数人を逮捕した。いずれもイスラム過激派組織の活動家だという。地元紙の報道によると、容疑者の一部はパキスタンやイランで軍事訓練を受け、1人はボスニアやチェチェンで戦闘に加わった経験があるという。
 トルコのギュル外相は18日、事件にアルカイダが関与している証拠が見つかったとし、アフガニスタン国内の組織と結びつきがあると明らかにしている。

【関連サイト】HSBC in japan

 HSBCはこの日誌でも何度か登場している香港上海銀行のこと、創立者はアヘン王ディビッド・サッスーン。サッスーン家はインドのロスチャイルドと呼ばれているが、ディビッドの息子二人が共にロスチャイルド家の閨閥にある正真正銘のロスチャイルド一族だ。ロシアのロスチャイルドと云われるグンツブルグ家とも結ばれている。次回はその系図を紹介する。
 今度の爆破は、ブッシュ米大統領とブレア英首相のロンドンの英首相官邸での会談にタイミングを合わせたテロとみられている。911事件を想起させてくれるインパクトある爆破事件だ。これによってイギリスはより対テロ報復攻撃を露わにすると思われる。


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