元米軍兵士ジェリー・ウィートも湾岸戦争で劣化ウラン弾で被ばくした1人だ。彼の場合、装甲車で運転中に友軍の砲弾を受け負傷、体内から摘出した破片からは100倍もの放射線量が検出された。帰還後、息子に恵まれたが呼吸器異常、本人も骨腫瘍のため手術を受けている。彼もまた劣化ウラン弾のことは知らされていなかった。1999年10月、カナダを旅行していたウィートは突然身柄を拘束され、FBIのリストに危険人物として載っていたいたことを知る。彼はピクー看護兵同様、軍を告発した退役軍人グループとしてFBIに監視されていたのだ。
退役軍人団体の調査によれば汚染区域に入った米兵は40万人だが、米軍の報告によれば劣化ウラン弾で被ばくした米兵は320人と報告された。これは明らかに米軍の意図的な捏造を示唆するものである。今年6月11日ニューヨークで開催された劣化ウラン弾シンポジウムの席上、主宰者のヘレン・カルデコット博士は「劣化ウラン弾の使用は戦争犯罪の何ものでもない」と告発する。劣化ウラン弾のこうした犯罪性に言及したスコット・ピーターソン記者は米政府から次のように訴えられた。
あなたの記事は間接情報とイカサマ師の言い分を元にしており、間違いと事実誤認だらけである。あなたの記事のような間違った情報が「劣化ウラン弾を廃棄せよ」という、間違った方向へ世論を導くことになるのだ。
ロスアラモス研究所の軍内部文書には次のように書かれてある。
劣化ウラン弾はその環境に与える影響により、政治的に受け入れられず、使用できなくなる恐れがある。劣化ウラン弾以上の兵器が得られるまで、その存在は守られねばならない。
米陸軍はあらかじめ教示ビデオを製作、戦場に向かう兵士のために用意していた。しかし、それが使われることはなかった。もし、このビデオが公開されていれば、少なくとも自国兵士が被ばくすることはなかっただろう。本来このビデオは米軍が敵とするところの、攻撃目標の相手国にこそ公開されるべきものである。何より、アメリカの犯罪を立証するために、このビデオと先の軍内部文書をセットにして、我々一般人は戦争そのものの魔性を告発しなければならない。ビデオで米陸軍が盛んに劣化ウラン弾の危険性を繰り返しているように、戦争には注意せよ!忘れるな!と・・・
劣化ウラン災害への注意(米陸軍製作)
劣化ウラン弾のチリは長期にわたって土壌と水を汚染する。安全のため劣化ウラン弾の汚染に近付くな!特に劣化ウラン弾のチリには注意せよ!忘れるな!劣化ウラン弾汚染から離れろ!
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