03/09/01 (月)
イラクのイスラム原理主義組織
シーア派
ヒズブッダウワル・イスラーミーヤ イスラム伝道党
ヒズブル・ファーティミー ファーティマ党
ムジャヒディーン 戦士団
ムナッザマトル・アマルルイスラーミー イスラム行動機構
ザイナブ 預言者の孫娘にちなんだ婦人組織
スンニ派
イフワーヌル・ムスリミーン ムスリム同胞団

ムハマンド(Muhammad 570-632)
 メッカのクライシュ族名門ハーシム家に生まれ、40歳にして神アッラーの啓示を受けたとされる。西暦622年、ムハマンド(マホメット)に従う信徒とその家族70余名は、メッカを放棄してメディナに移住する。ユダヤ教やメッカとの対立を経て、630年にメッカを征服、その影響力をアラビア半島全土に広げる。コーランはムハマンドに下されたという神の啓示を集成したもの。ムハマンドは移住(ヒジュラ)から死ぬまでの11年間に、メディナを中心とした教団国家を建設した。以後、、イスラム教徒たちは当時の教団国家を理想として何度も再建を試みてきた。イスラム原理主義は、そうした再建が西欧的価値観に根ざしたものであるとして拒否、ムハマンド当時の社会を忠実に再現しようと主張してきた。
 シーア派は、ムハマンドが秘儀を与えたというアリーを初代イマーム(無垢・無謬の指導者)とし、以後の継承者をめぐって各派に分裂している。スンニ派との相違は、抑圧の下では信仰を隠すことが認められている点で、終末には、正しく導かれた者がメシアとして再臨するという神秘主義的側面をもつ。
 先月29日に勃発した聖地ナジャフにおける爆弾テロに、イスラム原理主義組織の関与があげられている背景には、そうした教団国家再建における対立構造がある。しかし、今回は犯行声明も出ていないことから、イスラム原理主義組織が関与しているとは断定できない。


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