容疑者4人を逮捕 ナジャフの爆弾テロ
【ナジャフ(イラク)30日共同】イラク中部のイスラム教シーア派聖地ナジャフで起きた爆弾テロ事件で、ナジャフの警察当局者は30日、イラク人2人、サウジアラビア人2人の計4人の容疑者を逮捕したことを明らかにした。全員が国際テロ組織アルカイダとつながりがあるという。AP通信が伝えた。アラブ首長国連邦の衛星テレビ、アルアラビーヤは、全員が犯行を認めていると報じた。AP通信がナジャフの警察当局者の話として伝えたところによると、今回の爆弾はバグダッドの国連事務所爆弾テロと同じ種類の材料でつくられていた。またナジャフの病院当局者は同日、ナジャフ州内の全病院での集計結果として、78遺体を確認、154人の負傷者の手当てをしたと述べた。病院にまだ収容されていない遺体もあり死者数は増える見通しという。
AP通信によると死者数は107人となった。ロイター通信は地元の検視医の話として200人以上が負傷したと伝えた。
爆弾テロ死者100人超 イラクのシーア派聖地
【ナジャフ30日共同】米CNNテレビは29日、イラク中部ナジャフのイマーム・アリ聖廟(せいびょう)で起きた爆弾テロの死者が100人を超えたと報じた。イラク統治に当たる米主導の連合軍暫定当局(CPA)のブレマー文民行政官は同日、徹底した捜査の方針を表明した。だが犯行声明は出ておらず、旧フセイン政権派やイスラム原理主義組織の関与、イスラム教シーア派の内紛が原因などとの見方が出ており、犯人像は絞り込めていない。29日の米紙ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの電子版は、死者は95人を超えたと伝えた。破壊された建物のがれきの下にまだ被害者が埋まっている上、危険な状態の患者も多く、死者が増える可能性がある。AP通信が伝えた目撃者の話によると、爆発で死亡したシーア派有力指導者のムハマド・バキル・ハキム師は、礼拝後、車で出発しようとした際、爆発に巻き込まれた。
イラク爆弾テロの死者125人か=CNN
米CNNテレビ(電子版)は30日、イラクのイスラム教シーア派聖地ナジャフで29日に起きた爆弾テロの死者が少なくとも125人に達したと報じた。現地の病院がCNNに示した死亡者リストには、シーア派指導者ムハマド・バクル・ハキム師以外に124人の名前があったという。他の病院からの報告が上がれば、死者数はさらに増えるとみられる。
どうも解せないのは911事件にしろ、国際的なテロ事件で容疑者がなぜこんなに早く特定されるのか?ということだ。これは容疑者を事前に知っていたとしか思いようがない。内偵した記録が何処かにファイルされているのではないか。今回のナジャブ爆弾テロと同時に思い出されたのが、アメリカ支援による国際的な警察官の養成施設のことだ。ハンガリーにイラク人公募における2万8000人もの警察官を集めて、それが単なるイラク国内の治安を目的とした養成所などとは考えにくいことである。ペンタゴンは自国の軍隊を再編、少数精鋭部隊の増強計画を推進しているが、この穴埋めとしての補佐的役割をこれら養成部員に求められているとも考えられる。何よりいかがわしいのは、世界中の捕虜を抑留してあるというキューバのグアンタナモ米軍基地だ。国籍を剥奪され、素性を消された彼らは、テロ容疑者としては最も利用価値がある。ちょうど自国のスパイを他国に潜入させるように、新たに素性を付け加えることなど国家規模なら容易に出来るだろう。
今回のナジャフ爆弾テロ容疑者4人の逮捕をもって、この事件が解決に向かうなどとは決して思えるはずがないし、むしろシーア派信徒のアメリカへの懐疑は強まる一方だろう。アメリカが「聖域ナジャブで使われた爆弾が国連爆破テロものと同種だ」と発表した時点で、それでは何故あのとき、アメリカは事前に国連爆破を知っていながら防げなかったのか?(防がなかった?)を問い質す必要がある。こうした経過を踏まえれば、ナジャブ爆弾テロにおいてもアメリカは事前に知っていてもおかしくはない、ということになるからだ。
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