
ロシア、極東で最大規模の軍事演習開始 日韓も参加
ロシア極東海域で18日、ロシア海軍の太平洋艦隊と北方艦隊を主力とし、日本と韓国も一部で参加する大規模な軍事演習が始まった。対テロ訓練のほか、北朝鮮の核問題で緊迫する朝鮮半島情勢も想定したとみられる。ロシアは北朝鮮の軍事オブザーバーを受け入れたため、米国が参加を再検討する混乱も生じたが、米側はロシア側に配慮して米沿岸警備隊を演習に派遣する方針を固めた。
ロシア海軍司令部によると、例年行われる海軍の演習の中でも今回は史上最大規模。日本海、オホーツク海、ベーリング海の3海域で、27日まで続ける。各艦隊が合同で展開する本格的な演習は23日からで、日本の海上自衛艦は25日から合流する予定。参加艦船は約100隻、戦闘爆撃機を含む軍用機約80機、参加者は約7万人と見込まれている。演習は一部に日韓が参加し、中国、カナダ、北朝鮮がオブザーバーとして加わる。ロシアでは最近、北朝鮮有事の際の難民流入や環境破壊など脅威論が高まりをみせており、緊急事態に備えた即応体制づくりの狙いもある模様だ。ただし、日本政府は、同演習に海上自衛隊を参加させる目的について、対テロ、海難救助、密輸対策などを含めて「国際社会が直面する課題に対処するもの」としている。その一方で、ロシアは北朝鮮の警戒感にも配慮し、日米も参加する演習としては初めて北朝鮮を招いた。27日から北京で始まる6者協議を目前に北朝鮮を刺激しない思惑もあるとみられる。これに対し米国は、「ロシアからの事前連絡が無かった」(国防総省)とし、ナホトカ沖で日韓の艦船も参加する捜索救難訓練への米軍機の派遣中止を表明。その後の調整で、米国は沿岸警備艇1隻とオブザーバーを派遣することで合意した。
極東演習となれば、やはり「北朝鮮有事の際の難民流入や環境破壊など脅威論」を前提としたものと考えざるを得ない。図解はそれを想定して大まかに書いている。具体的な戦略はその情報入手が困難であり、おいおい手元の資料を元に付加していきたい。
|