小泉首相「分かるわけがない」=イラク非戦闘地域、地名迫られ−党首討論
小泉純一郎首相は23日午後の党首討論で、イラク復興支援特別措置法案が自衛隊の派遣先として規定している「非戦闘地域」の具体的な地名について、「わたしに聞かれたって分かるわけがない」と答弁した。民主党の菅直人代表は「イラクにいる米軍司令官が『組織的なゲリラ戦が行われている』と言っている」と指摘。「非戦闘地域がどこなのか、1カ所でも言えるのか」と首相に迫った。これに対し、首相は「民間人でも政府職員でもイラク国内で活動しているグループはあり、非戦闘地域は存在している」と強弁したが、具体名を挙げることはできなかった。さらに菅氏は、首相がイラク戦争支持の根拠とした大量破壊兵器が発見されていないことを取り上げ、「疑惑を誇張して大量破壊兵器があると言い切った。情報操作ではないか」と追及した。しかし、首相は「イラクには大量破壊兵器があると今でも思っている」と突っぱねた。
危険を承知で自衛隊をイラクに送り出すこと自体「イラク復興支援」の主旨に矛盾するものではないか。これでは自国民の命を失っても、イラクが復興することを、首相は望んでいるということになる。他国の民の幸せのために、自国の民を犠牲にするとは何と殊勝な指導者であろう。社会に絶望して毎年三万人もの国民が自殺するニッポン国にあって、他国の復興のために、さらに自国民の命を捧げんとする権力者を「為政者」と呼ばずして何と呼べばいいのだ。自衛の範囲を逸脱した「余計なお世話」は、イラク国民にとってもそうだろうし、その余計なお世話に殺意さえもつイラクの現状を知るべきだ。
さあ、イラクを舞台にした西部劇が始まるよ!さっそうと登場するはあの悪名高きブッシュ保安官ではないか。おやおや、その後を金魚の糞のように付いて来るのは我らが首相とその賛同者たちだ。ブッシュ悪徳保安官の尻を追いながら、手揉みするは何らかのおこぼれを期待してのことか?付いて行っても何も貰えないのが分からないのかなぁ。おっと、ブッシュ保安官が我らが首相に何か耳打ちしているぞ。あっ、首相がカネを渡した!あれってオレたち国民からぶんどったカネじゃないか。しかも嬉しそうに握手してるけど、保安官の片方の手にピストルが・・・観てられん、幕を閉めてくれ。(著作権無用の私的創作劇)
コイズミには守るべき憲法がない。失業者、貧困者、弱者への思い入れに著しく欠ける。国民が生活苦と絶望のあまり、いくら自殺し、一家心中しようとも、いささかも憂いるということがない。コイズミの内面国家では敗者ではなく、勝者こそが主人公でなければならないのである。いいかげんな構造改革による非受益者層の命運がどうあれ、米国としっかり手を携えて、悪(?)に対する戦争をすることのほうがよほど大事なのだ。だが、彼の内面国家においては、悪とは何かの想像力が、彼の大好きな保安官ブッシュ並に、欠落している。--中略--
その低劣な内面の国家を、現状に投影して、強引に通してしまったのが、テロ対策特別処置法、すなわち、戦後はじめての「戦争参加法」である。コイズミがどのようにいいつのろうと、この悪法が、周辺事態法よりもさらに踏み込んで、自衛隊の戦争参加に大きく道を開くものであることは、一目瞭然である。【辺見庸著『単独発言』52〜53頁「国家について」より引用抜粋】
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