鬱陶しい梅雨の最中、途絶えている仕事に子猫の鳴き声に、心穏やかならず。元請けの監督に仕事の状況を訊ねる。このままでは他にアルバイトを探すしかない。そうなれば仕事が入っても早急に対応できなくなる。どうなっているのか?
返ってきたのは「今日やっと材料が入った」という監督の力ない言葉・・・半月も材料が入るのを待っていたとは思えない。口にこそ出さない私の本音は『正直に云ってくれよ、何か別の理由があるんだろ?』といったところだ。下請けを疑心暗鬼にさせるのは、こうした元請けの秘密性にあるのだ。正確な情報に向き合わない限り対処もできない。これまで安い単価に甘んじてきたのも、必死で不況を乗り切ろうとしている元請けの姿勢を考えればこそだ。みんな生活がかかっている。私が安く仕事を引き受ける分、元請けも助かる。しかし・・・それにも限度がある。仕事が途絶えている理由が、仕事そのものが入らないためだったとしたら・・・私は無い仕事を待ちつづけていたことになる。今の世の中、我慢は美徳とはならない。元請けの我慢が累積赤字の継続にあるとしたら、破綻は一挙にやってくるだろう。私が心配しているのもそのことだ。
今週の末まで入荷できるという監督、土曜日曜の休日に仕上げるいつものパターンだ。この間に、仕事がまとめて入らなければ最悪の状況を考えておくべきだろう。そして、その原因が元請けが銀行の融資を受けられなかったことだと、分析してもさほど間違ってはいないはすだ。インターネットを始めたという監督、ひょっとするとこれも読んでいるかも知れない。仕事の連絡に使ったらどうか?という私の提案に、あんたは「釣り仲間の連絡だけに使うつもりだ」と答えたね。便利な世の中になったものだ。
雨もやんだ。ミッコの子猫たちもやっとオッパイにありついて静かになった。また騒ぎ出すだろう時のために、私もここいらでエネルギーを補充しておこう。正午過ぎ13時30分現在。
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