---03/05/09 (金) ---
シンガポールのGenome 研究所で発表されたSARSのコロナウィルス顕微鏡写真(AFP)
新型肺炎の死亡率12.5% シンガポール
 【シンガポール9日共同】シンガポール保健省と世界保健機関(WHO)がまとめた同国の新型肺炎(SARS)に関する報告書で、死亡率が12.5%に達したことや男性の死亡率が女性を上回っていることなどが分かった。米疾病対策センター(CDC)のウェブサイトに9日発表された。
 それによると、4月30日時点(感染者201人、死者25人)で、女性の感染者は132人(66%)と男性より多いが、死亡者は男性が14人(56%)と多かった。香港でも同様の傾向が報告されている。死者の平均年齢は53歳で、子供はいなかった。
 感染者の平均年齢は36歳で、最年少は4歳。退院した143人の平均入院日数は11日間。感染者の76%が病院職員や一般患者など院内感染の被害者だった。(共同通信)
<新型肺炎>中国の感染者4805人、死者は230人に 
 【北京・浦松丈二】中国衛生省は9日、新型肺炎「重症急性呼吸器症候群」(SARS)の同日午前10時(日本時間同11時)現在の感染統計を発表した。感染者は前日より118人増えて4805人、死者は6人増えて230人に達した。北京市では、感染者が48人増えて2177人、死者が2人増えて114人になった
 また、8日に発表された統計では、上海市では初となる死者1人が確認された。同市によると、死亡したのは68歳の男性で、娘(40)から感染したとみられ、4月17日に発症したという。(毎日新聞)

 北京では感染者、死者ともに増加しているのに対し、ここにきて梁万年・市衛生副局長は「SARS発生は下降線を辿り、北京の致死率は5%に留まっている」との声明を打ち出してきた。死亡率については昨日WHOが当初の4%から13〜15%に是正したばかりだ。新規感染者でも中国は世界の90%と突出しており、中国の声明は政治色の濃いものに思われる。確かに北京での感染者は約80人から半分へと減ってはいるが、総体的にみて一週間に100人も増加していることから、むしろ加速がついてきている。たとえ北京で感染者が食い止められても、中国全土に拡大するようなことがあれば予防処置が間に合うのか?疑問が残る。
 
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