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SARS予防のため北京のショッピング街を巡回するマスクをした警備員たちと、その前を走り抜ける子供(AP通信) |
SARS死亡率、予想外に高い=香港では60歳以上の半数−英医学誌
【ロンドン7日時事】中国を中心に猛威を振るっている新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)について、香港での入院患者を対象とした調査で、60歳以上の高齢者が感染した場合、約半数が死亡していることが明らかになった。六十歳未満についても、死亡率は最高で13.2%に達し、考えられていた以上に死亡率が高いとの調査結果が出た。世界保健機関(WHO)はこれまで、死亡率は6%前後としていた。
英医学誌ランセットによると、調査は、英国や香港の研究者らが実施。4月28日までに香港で感染して入院した患者1425人を病院ごとに調べたところ、60歳以上の患者の死亡率は43.3−55.0%、また60歳未満の患者の死亡率は6.8%−13.2%だった。また潜伏期間の平均は6.4日だった。 (時事通信)
新型肺炎死者500人に迫る…中国での感染、依然拡大
【北京=竹腰雅彦】中国衛生省は7日、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)による死者が前日より5人増え219人になったと発表した。香港では11人、台湾でも3人の死亡が新たに発表されており、AP通信によると、SARSによる死者は同日現在、世界全体で497人となった。中国や台湾ではさらに感染の拡大が続いており、SARSによる死者500人突破は時間の問題となった。中国衛生省の発表によると、中国の新たな死者の地域別内訳は北京が3人、内モンゴル自治区が2人。SARS感染者は、北京で前日より97人増えて2049人となり2000人を突破。中国本土全体では、前日比で159人増の4560人となり、感染の拡大は依然として止まっていない。また香港で8人、台湾でも27人の新たな感染者が確認された。(読売新聞)
右のグラフは香港大学による死亡率統計だが、日を追うごとに死亡率が増加している。60歳以上の高齢者に至っては死亡率50%だから、統計から予測すれば限りなく100%に近付いていくのではないか?とまで思ってしまう。死亡率の増加が単に予測違いによるものなのか、それともSARSが日々進化し続けているのか・・・素人考えながら不安になる。
4月4日の時点でも中国は深刻な事態を払拭するかのように安全性を強調していた。
▼SARS、懸念されているほど怖くない
▼衛生部記者会見(2)中国での旅行・滞在は安全
▼衛生部記者会見(3)SARS拡大防止策は効果良好
▼「中国は安全」と強調 新型肺炎で各紙報道
▼SARS最新データ「発病者は減少傾向」 衛生部
▼中国紙が異例の政府批判 新型肺炎、情報隠ぺいで
▼中国、感染者数の修正示唆 新型肺炎感染者数の過少報告で
▼あの手この手で患者隠し 北京の各病院がと米誌
▼温家宝:SARSの報告の遅れ、虚偽報告は厳罰
▼北京の感染者346人に 衛生相と北京市長を更迭
▼SARS:北京感染者数は346人に、実は9倍
▼SARSの死亡率は低すぎる? 計算方法に疑問の声(WIRED)
▼<新型肺炎>中国衛生省が感染者数を事前に割り当て 香港誌報道
▼「感染隠しではない」北京市政府が否定
▼<新型肺炎>張文康衛生相を解任、呉儀副首相が兼務 中国
▼<新型肺炎>患者の個別データ提供へ WHOが北京市に申し入れ
▼北京近郊で騒乱、新型肺炎への懸念が引き金に(ロイター)
▼<新型肺炎>中国首相が失策認める ASEAN・中国首脳会議
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