03/02/19 (水)
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「誤ったメッセージに注意必要」 反戦デモに小泉首相
 小泉首相は17日、米国のイラク攻撃に対して世界中で反戦運動が起きていることについて「イラクが正しいんだという誤ったメッセージを送らないよう、注意しなければならない」と述べた。今後の日本政府の対応については「早くイラクがきちんと(査察に)協力しなさいとメッセージを出す必要がある」と語った。いずれも首相官邸で記者団の質問に答えた。

 一国を預かる指導者にしては不可解なことを仰る御仁である。百万人ともいわれる反戦デモにおいて「イラクは正しい!」なぞというプラカードは一つとしてあっただろうか?「もう戦争は嫌だ、止めてほしい!」と訴える世界平和を望む人々に、いったい何を注意しろと云うのだろう。取りようによっては余計なお節介昂じて緩慢な脅しにさえ聞こえるのは私だけだろうか?それに追従する福田官房長官の発言は、小泉首相の言葉足らずを見事に代弁してみせている。

イラク攻撃への反戦デモ、「不幸な事態」 福田官房長官
 福田官房長官は17日午前の記者会見で、米国のイラク攻撃に対して世界中で反戦運動が起きていることについて「イラクが大量破壊兵器を使用するとなったら、同じように(反戦)デモが起こるのではないか。武力攻撃するかしないか決まっているわけではないが、そっち(武力攻撃)が先に出るのは不幸な事態だ」などと述べ、米国の姿勢ではなく、イラクが査察に十分に応じていないことに問題があるとの考えを強調した。福田長官はまた、米国が湾岸地域に兵力を集結させている点について「具体的な形としてのメッセージとして、イラクに示すことはある。それを使う使わないは次の次元の問題だ」としたうえで、「平和解決が一番望ましい。イラクの決断でそれがかなう」と述べ、武力行使を避けられるかどうかはイラクの行動次第だとの認識を示した。

 よくもまあ頭の働く献身的な女房役ではある。要は「あんたら反戦デモもいいが、イラクが破壊兵器を使用したら、また反戦デモを起こすんだろ?ご苦労なことだ」と皮肉っているんだね。皮肉もここまでくると悪質だ。戦争そのものの不幸を示唆しているようで、結局はイラク次第と結ぶところが小賢しくも憎い。注意すべきは、最初からブッシュの武力行使に傾いているニッポン政府のことじゃないのか?戦争を正当化する権力者ほど危険なものはない、要注意だ。

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