03/01/19 (日)
 昨日はベースの下吹きを完了したので、今日は仕上げの上吹きをする予定だ。自分で云うのもおかしいが、完成度の高い仕上がりになるだろう。監督に文句は云わせない。採算のことは考えたくない。考えたくないほど採算が取れない。それでも良い仕事をしたい。完璧に近い仕事が出来るまで、何とか頑張りたい。これも修業だ。人生すべからず修業と心得るべし。貧乏も例外なく修業だ。貧乏修業だ。というより苦行に近い。寝床のストーブも消し、節約することにした。そしたら猫たちが集まらなくなった。彼らのためにコタツだけは「弱」にして、寒さを凌げるようにしてある。いま猫八匹コタツの中で丸まっている。私は毛布を被りながらこれを書いている。暖かい春が待ち遠しい。インターネットをしていたら、夜逃げ引っ越し専門のサイトにぶち当たった。映画「夜逃げ屋本舗」シリーズを思い出した。今の私にとってはあまりにリアル過ぎる。深夜、猫八匹をトラックに積み込む様子を想像してしまった。考えてはいけないことを考えてしまう自分が恐い。ここは堂々と貧乏人生を歩むしかない。ちと道を踏み外せば地獄の借金人生となる。スリル満点だ。大川総裁の「金なら返せん」のように、人生居直って生きたい気もする。午前2時現在、眠れないけどとりあえず横になる。

 朝目覚めてから正午までにベースを仕上げる。自分としては納得のいく出来だと思う。明日の納期には次の仕事が入ってくる、かも知れない。年頭はいつも仕事が少ないので、期待できないかも・・・喝!無いよりマシだと思うしかない。今年の貧乏は覚悟していたが、ハンパじゃ済まないようだ。というわけで、未完成だが新たに「れいんぼう」なるサイトを新設、「貧乏克服日記」なるものを書き始めた。日記は不定期だが、テーマは「極限の節約術」ということにした。掲示板もつくっていきたい。さてと、現在午後4時ジャスト、これからご飯を炊き猫のウンチ片付けて、洗濯物をたたんで・・・えーと、それから・・・外に出るとカネ使うからテレビでも観ながら寝てしまおう。

 夜、友人から電話があった。「その後どうした?」と云う。どうもこうもない、本音をありのままに話した。老舗旅館を仕切っている同期生の話が出た。ここは私の妹が結婚式をあげた旅館でもある。経営が大変らしい。従業員の人件費だけで旅館経営が逼迫している。老舗だけに大っぴらにリストラも出来ない。そうして体裁を繕っているうちに累積赤字はどんどん増えていく。どこも同じ悩みを抱えている。責任感の強い奴だけに心配だ。そんなことを話しながら、傍らで眠っている猫たちを眺めていた。彼らは不況など何処吹く風のようにスヤスヤと寝入っていた。
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