今夜のニュースステーションでは北朝鮮の国家保衛部が取り上げられているが、私の認識では「思想警察」ということになろうか。ちょうど大戦中の日本における特高(特別高等警察)のようなものであろう。特高は政治警察、特高警察とも呼ばれ、1911年に警視庁に置かれ、1928年に全国の各県に設置された。内務省の直轄下で、治安維持法に基き自由、社会、共産主義運動を弾圧した。1945年廃止。
日本人拉致者らを訓練したとされる「中央党訓練所」は【中央党】が管轄、その中に【国家保衛部】が管轄する「国家保衛部訓練所」と「国家保衛部・秘密管理課(通称マラム秘密収容所)が置かれている。その隣に「核防衛局化学兵器備蓄610研究所」(通称マラム資材商事)があり、ここは【人民武力部】の管轄になっている。つまり中央党を中核に、国家保衛部と人民武力部が役割分担に応じて設置されているということだ。それらを統括するのが金正日総書記であり、全ては金将軍さまの徹底した了解を得て作動する仕組みになっている。すなわち日本人拉致事件の全ても金正日の指示のもと、逐一了解済みで動いていたというわけになる。したがって我らが小泉総理の前で認めた拉致の事実と謝罪に付随する「拉致は国家保衛部が勝手に暴走してやったもの」は当たらない。このへん日本の外務省は具体的な証拠を提示して、金正日総書記の関与という事実をもって今後の交渉を有利に運ぶべきであろう。
サンデープロジェクトでは金正日政治大学(第130連絡所、諜報員養成機関)周辺の衛星写真を公開していたが、その施設も中央党の管轄下で、北の中峰(標高126メートル)を迂回したところに「対日本工作専門の作戦部訓練所」がある。その右の道路を挟んだところに先の「中央党訓練所」施設群が林立しているといった具合だ。公開された衛星写真は複数あって、西は順安国際空港から東は龍城及び中央党訓練所に至っているようなので、後で細かく分析してみたい。これは貴重な資料だ。今夜放映される「国家保衛部」特集にも期待している。ちなみに龍城から中央党訓練所、国家保衛部訓練所に至る北上線上には地下トンネルが掘られているとの噂が絶えない。これが本当なら、その地下トンネルは何を意味しているのか?その規模を含めて推定していきたいと思っている。
【参照】平壌極秘地図
【視聴予定】
■19:30-20:00 NHK総合 クローズアップ現代
暴走族 VS 警察・攻防の3年間
■21:54-23:00 テレビ朝日 ニュースステーション
北朝鮮国家保衛部とは▽塩漬けゴルフ用地を地元果樹農家が買ったニッポン再生(01)吉岡忍報告
■23:50-24:00 NHK総合 読む「石油とイラク」
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