02/11/22 (金)
5-9℃ am北よりの微風pm北東よりの微風〜4m/s
 今月一番の冷え込み5℃、最高気温も10℃を下回った。妹がやってきて毛布に包まっている私に「コタツの毛布を使ったら?」と声をかけてくれる。やはり毛布だけでは寒さが凌げなくなってきているようだ。コタツを出しても今年はまだ一度も使ったことがない。猫専用にしている。どこまで毛布だけで冬を越せるか?ホームレスの環境に自分の身を置くことで体感しようと試みている。飢えがどんなものか、寒さに打ち震えるとは?今朝は猫に足を齧られた。猫による空腹の意思表示だ。全く餌を与えなかったら、猫は私を餌にするだろう。人間社会では役立たずの私のこと、猫に食べられれば本望だ。私をして仙人だと言った奴がいる。多分に侮蔑のこもったその言葉を噛みしめて、霞みを食べては生きていけない生身(なまみ)の哀しさを知る。本物の仙人になりたいものだ。釈迦は苦行の無意味を悟り、ありのままの自分を静観することで涅槃の境地に達したとか・・・現世にあってはそれ自体が苦行に他ならない。底冷えする不況に晒されて、これが苦行でなくして何が苦行なのか・・・釈迦は苦行をやめられただけ幸いだ。現代の苦行はやめることを許してはくれない。その苦行に耐えようとすればするほどもっと苦しくなる。会社を維持しようとすればするほど税金という苦行に苦しめられる。逃げることも出来ない。今の日本列島は収容列島だ。税務署という看取付きの監獄だ。国の融資制度を受ける過程で「返す宛てのない融資は出せない」と云われている。だから返済の青写真を必死で設計しているのではないか。このまえ街灯に看板を設置してほしいと、地元の財政を救ってほしいと、頼み込んできた当事者が・・・である。逆さにされたってカネなんか出ないと、冗談混じりに言った言葉が彼らの気分を損ねたらしい。融資を受けられないのであれば会社を倒産させるしかない。倒産させられる前に、私は自分で会社を整理する。こういう性格だから「おまえが心配で死ぬに死ねない」と母に死ぬまで心配をかけて、そして母を死なせてしまったのだ、オレは。いま短気を起こしたら全てが駄目になる・・・分かっているんだオフクロよ。この苦行の意味をお釈迦様ならどう解釈するだろう?アンタは幸運だ。苦行を捨てられて、なおかつ人類の先達者として今も尊敬の象徴にされているのだから・・・現在11時59分、腹へった。

 私が800万円の当選者なんだとか、頼んでもいない賞金が当たったらしい。ABCクラブとか、ふ〜ん当たったのか・・・それならそれで賞金800万円也を先に送ってきてほしいもんだ。実感が湧かないねえ、というわけでこっちでも騒いでいるようだ。以前はこういう手合いにいちいち腹を立てていたものだが、血圧高くなるのがバカらしいので無視する。800万円といえば友人のことを思い出す。預金高800万円を担保にほぼ同額程度の融資を銀行に頼んだら、いろいろ詮索されてキレた友人が預金をごっそりその銀行から引きあげてやったとか、云ってた。おまえ全部で幾ら持ってるんだ?と訊いたら4000万ぐらいかな、って云う。それならオレに1000万ぐらい貸せ、と云ったら笑っていた。笑って済まされたというほうが適切か・・・大病して今も薬を手離せないでいる。子供もいないので将来の民間の老人ホームに入るために貯めているんだとか・・・奴は若いときから老後のことを考えコツコツと貯金に励んできたというわけ。私の才能(?)を高くかっていて盛んに褒めるので、それならオレに投資しろ、と言ってある。オレにはカネは無いが夢はたっぷり育ててきた。おまえはカネは有るが夢が乏しい。無いもの有るもの互いに分かち合うのが世の道理だ。死ぬ前に夢を実現してみないか?と畳みかけている。ちょっと待ってろ、と云ったまま以後この話は途絶えたままだ。それでいて「元気か?」と週に何度か電話がかかってくる。会社が傾きかかっているのに元気なんか出るわけない、と本音を吐きたくなるのを抑えてカラ元気出してみせている。武士は喰わねど高楊枝・・・嫌と言うほど貧乏を味わいながら、懲りずに貧乏そのものを楽しもうとしている。シェイクスピアの「リア王」だったか・・・「これがどん底だと言えるうちはどん底などではない」・・・そんな言葉があったような・・・どん底を絶望に置き換えてみる。夢があるうちは絶望していない証拠とならないか?きっとそうだ。そう思い込んでしまおう。9月までの決算書を揃えて、当座の運転資金を獲得するための準備をしよう。14時20分現在、そろそろ猫飯でも食べるか。腹へった。

 観るとはなしに「マネーの虎」を観た。ひとりの家具職人の青年の夢に投資を競うマネーの虎たち、しかも親の借金1億円を背負っている・・・職人気質の真摯な青年に将来性を感じたのであろう、それでも融資を希望する投資者たち・・・やっと希望額500万円を手にした青年に待ち受けているのは?・・・つづきを知りたくなった。銀行なら絶対こうはいかないだろうね。日本に夢を持てなくしているのが銀行の貸し渋りであり、貸しはがしなのだから。その点、この番組の企画は成功したといえるだろう。クイズ番組で賞金を手にするのとはわけが違う、という点でも。夢も現実という世界に飛び出せば、それは具体的なカネの算出が待っているわけであり、少しでも予算の使い道を間違えば夢そのものが頓挫しかねない。そしてそれは当人の夢が破れただけでは済まされない、投資者などの連帯責任も問われることになる。百戦錬磨のマネーの虎たちが問うのもそれが実現可能な夢であるかどうか?であろう。どんなに素晴らしい夢であっても、最初から実現不可能な夢には誰も投資しないし、出来ない。それでいながら彼らが最も重視しているのも夢に賭ける意欲であるらしいのだ。今回の家具職人も、その夢を実現しようとする意欲が評価され、マネーの虎たちが互いに投資を競い合う展開になった。興奮で汗まみれになりながら、緊張でときに言葉を詰まらせながら、懸命に自分の夢を語る若者に視聴者もまた心を動かされたのではないだろうか。
【視聴予定】
22:00-23:00 NHK総合 ニュース10 ▽とまどう医療現場…あふれる間違えやすい薬▽飼い犬の登録にマイクロチップ
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