結局部品は完全乾燥を待って、今朝仕上げることとなった。1000円の仕事に丸三日要したわけだ。高価な材料のこと、むろん赤字だが、今入っている急ぎの仕事で損は取り返す。損して得を取れ、というやつだ。この仕事は毎月定期的に入ってくるので、多少無理してでもやる必要がある。そのためには信用をつけなければならない。一度でも信用を失ったら、この御時世、二度と取り戻せない。大手エネルギー関連会社との仕事もまだ繋がっている。ここは基本システム刷新におけるリストラを敢行、ために極端に仕事が激減した。何でも、大阪から東京、そして地方都市へと燃料を直接送るパイプの大工事で、数十億の予算を使い果たしたということだ。それらのしわ寄せが我々末端まで及んでいるというわけだ。将来を見据えた大規模なパイプ敷設工事だったわけだが、実際にその効力が出てくるのはまだ数年先になるだろう。ここでの監督が「これから仕事が増えてくるから、会社と繋がっていたほうがいいよ」と言ってくれているが・・・持ちこたえられるかどうか?自信がない。ザリガニのように、自分の排泄物を摂取して生きられるわけではなし、つらいところである。絶壁に命綱一本でぶら下がっているクライマーの心境である。苦しいからといってロープを切ってしまえば奈落の谷間に転落してしまう。そして、そのロープに連なっている人々もまた同じ悲劇に見舞われることになる。
昨夜、会社を倒産させてしまった元社長が「倒産した会社の社長で、自殺を考えない者は一人もいない」とテレビで云っていた。1年間で関連取り引き会社の社長が4人も立て続けに自殺したと落胆していた。私にはその気持ちがよく分かる。やはり同業の社長をしていた同級生が自殺したからだ。「入浴中に父が突然入ってきたので、驚いて出てしまったが、今考えれば、あの夜、父の背中を流してやればよかった」そう悔やむ青年の父は、13階のビルから投身自殺して果てた。いまでも彼は「貧乏でも父に生きていてほしかった」と・・・自分を責めつづけている。原発で下請けをしていたある社長は、息子を大学に入れるため必死で働き、毛穴から血を流して死んだ。基準値をはるかに越える放射能を浴びていたことは明らかだった。その息子は「僕は父にこんなことまでさせて大学には行きたくなかった。それより貧乏でもいいから父に生きていてほしかった」と泣いた。先の青年と同じく、親を想う子供の気持ちは変わらないようだ。私は当初、この話を伝え聞いたとき、毛穴から血が流れるなどとは信じられなかった。ところが、やはり原発で働く若い監督が死んだとき、同じような話を聞いた。青年の死後、両親が宿舎の息子の部屋を訪れたとき、そこに真っ赤なシーツがあったというのだ。それは息子の毛穴から出た血液の色だった。唖然とした両親は、以後原発の危険を住民に訴えつづけているとのことだった。風邪が治りにくい、歯茎からの出血が止まらなくなる、そうした原発で働く人々の声が頻繁に聞こえてくる。電力会社の一連の隠蔽工作で、県知事はプルーサーマル計画の見直しを始めた。それでも諦めない電力会社は、社長自らやってきてはプルサーマル計画の実施を迫っている。どうやら彼らには人間の悲痛は通じないようだ。原発事故はたちどころにニュースになるが、そこで働く人々の健康被害はあまり報道されることはない。シュラウドにヒビが見つかったと騒ぐように、原発従事者の体内でも異変が起きているのだ。事故の隠蔽工作を図ってきた電力会社のこと、そこで働く人々の健康被害も隠蔽してしまうような体質があっても不思議はない。私は直接こうした疑問を原発の技術者にぶつけたことがある。返ってきたのは激怒だった。それは日本の最高技術を結集した原発技術者としての誇りでもあったろう。しかし・・・私にはその誇りが奢りのように思えてならないのだ。今、私の耳には「貧乏でもいいから、生きていてほしかった」という遺族の声がこびりついている。
NGOの加藤さん発言に中国側反論 「犯罪事実ある」
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)国民の外国公館駆け込みを手助けしたとして、中国から国外退去処分を受けた非政府組織(NGO)「北朝鮮難民救援基金」事務局長の加藤博さん(57)が帰国後に容疑を否定したことについて、中国外務省の孔泉報道局長は7日の記者会見で「犯罪の事実ははっきりしている」と反論した。
孔局長は「加藤氏が罪を認めたため寛大な処理として国外退去にしたのに、犯罪事実を否定したのは遺憾だ。虐待を受けたとか中国側が日本大使館に通報しなかったとも言っているが、全く根拠がない」と述べた。ウィーン条約では拘留された本人が要請すれば、拘留した国はすぐ本人の国の領事機関に通報するよう定めているが、孔局長は「加藤氏は取り調べ期間中、そのような希望は表明しなかった」と述べ、同条約違反にはあたらないとの見解も示した。
中国当局に拘束された加藤さん「大使館への連絡求めた」
非政府組織(NGO)「北朝鮮難民救援基金」事務局長の加藤博さん(57)ら日本人2人が中国国内で公安当局に拘束され、加藤さんが国外退去処分となった問題で、外務省は7日、加藤さんから事情を聴いた。加藤さんは拘束中、3回にわたって日本側に連絡するよう要請したと説明した。
加藤さんによると、拘束された10月30日と今月2日、4日の3回にわたり、拘束の事実を瀋陽の日本総領事館か北京の日本大使館に連絡するよう要請した。中国当局は加藤さんに対して「中国の国内法に基づいて処理する」と回答したという。
外務省ではこの事情聴取を受け、加藤さんが要請していたにもかかわらず今月5日まで中国側から日本大使館に連絡がなかったことが、ウィーン条約違反にあたる可能性があるとして、今後対応を検討する。外務省首脳は7日、「中国との関係ではきちんと対応していく。その中身はこれから検討する」と述べた。
ここでは中国当局と加藤さんの意見の食い違いが問題になっているが、まず中国側の云う「
北朝鮮国民の外国公館駆け込みを手助けした」という容疑は当たらない。加藤さんは確かに公民館駆け込みを事前に知っていたが、実際にやったことと云えばビラを撒いたことぐらいだ。北朝鮮にいては食べものがない、空腹のあまり国境を越えざるを得なかった。それを加藤さんらが手助けしたとしても、何が悪いというのだろう?中国ではそれが罪になるという。こんなバカなことがあろうか。それより問題なのは、拘束中に加藤さんの手帳を中国当局が没収したことである。手帳には加藤さんに連なる関係者のリストが書かれてあったという。これにより、飢餓に苦しむ北朝鮮国民の脱北者救出は事実上不可能になるといわれている。NGO関係者はもとより、中国側の協力者も何らかの圧力を受ける可能性か出てきているのだ。また加藤さんは木の椅子に片手を手錠で繋がれた状態で拘束されていたらしいが、これは明らかに拷問そのものであろう。これが拷問にあたるかどうかは、実際に同じ条件下でテストしてみれば分かる。身体的自由が束縛されるのはむろんだが、何よりそれに伴う精神的苦痛は計り知れない。これを中国当局は「寛大な処置」というのだから、開いた口が塞がらない。日本の外務省はこうしたことを踏まえて、中国当局へ強く抗議すべきではなかろうか。これから脱北者たちにはマイナス20度という厳しい冬が待ち受けている。加藤さんらの支援が途絶えれば凍死する人々が続出することだろう。中国政府に彼らを受け入れる気配はない。国境を越えて逃れてくる脱北者を庇う者には年収以上の罰金が科せられる。
【視聴予定】
■21:00-21:54 テレビ朝日 運命のダダダダーン!「大脱出」
銃殺の危機大スター李香蘭を救え衝撃のトリック▽巨大ホテル火災
■21:54-23:00 テレビ朝日 ニュースステーション
北朝鮮”国家保衛部”とは?▽黒柳徹子さん生出演ユニセフカード
■25:20-04:20 テレビ朝日 朝まで生テレビ 激論拉致・核・北朝鮮問題
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