02/09/10 (火)
 ようやく歩けるようになったが油断はできない。ここ一週間はできるだけ安静にしていたい。いつもの仕事も入荷するまでは余裕がある。親会社に進行状況を訊ねたら、いま追い込みにかかっているとのことだった。助かった。ここで仕事が入ったら、治りかけている足も再び悪化することは間違いない。不幸中の幸いとはこのことである。数日後には仕事が入ってくるだろうが、無理せずやれば大丈夫だ。三日間動けずにいたわけだが、歩けないということは想像以上に辛いものである。台所まで這って移動したときは、自分の運命さえ呪うほどであった。弱気になると、このまま一生治らないのではないか?と絶望するくらい精神的に追い詰められる。もっとも、その時は自分で自分を追い詰めているわけで、それを乗り越えるのも自分に他ならない。

 午前9時現在、室内気温22度、めっきり肌寒くなり秋の気配を感じる。足場を借りた業者が「二段しか使う必要がなくなった」と、残りのビデ足場を返却にきた。二段より上が狭くて足場が組み立てられないらしい。こういう場合はパイプ足場にかぎる。建物の形に合わせて自由に組み立てられるからだ。足場は最初の一段目が肝心で、一段目がしっかりしてないと、高くなるにしたがって足場全体が大きく歪むことになる。その歪みを矯正するために番線で仮り止めをするのだが、これは危険を伴う。足場を解体する際に仮止めを外すと、大きな揺れを生じるからだ。歪みを矯正するには一段目を水平に保つように補正しなければならない。全ては最初の土台が肝心ということになる。
 歪み矯正といえば双葉町にある福島第一原発4号機を思い出す。製造過程で圧力容器が変形、これを急遽歪みを矯正して納めているのだ。この件に関しては脆性破壊が危惧されている。歪みを矯正すれば微細な粒子レベルでの亀裂が入る。圧力容器の壁は厚いから安全だという神話も、ここでは逆効果になる。ちょうど分厚いガラスのコップのようなもので、沸騰した湯を入れただけで一瞬にして壊れる。ここのところ嘘の報告をしたとかで騒がれている福島原発だが、それより深刻な問題がここにある。あとでまとめてみるつもりだが、ここの町長は例の「変節男」というのも皮肉なことである。
 ↑かつての現場3DCG、儲けさせてもらいました。今は跡形もなくなっている。オマケ→参考につくったCG

 午後1時半、親会社から電話が入る。今夕、ベースを持っていくので至急仕上げてもらいたいとのこと。期限は明後日だと・・・おいおい冗談じゃない。まだ足が完治してないんだ。それも徹夜になりそうだ。待ってはくれない仕事、足を引きずっての苦闘地獄が始まる。おそらく仕事が終わる頃には足が悪化しているだろう。でも、もうどうでもいいや。仕事が重ならないだけ良しとするか。先日提出した見積もりの仕事が入れば万事休すだ。こういう予感は外れてほしい。全ては試練と覚悟を決めて・・・とはいえ、なま身の人間だからね、男はつらいよ。

【視聴予定】
■19:30-20:00 NHK総合 クローズアップ現代 テロ1年(02)追跡・アルカイダ
■21:15-22:00 NHK総合 プロジェクトX「赤いメロン北の大地の20年戦争」 夕張の宝▽腹巻き大作戦▽運命の包丁
■22:00-23:00 テレビ朝日 ニュースステーション 米同時多発テロは2年前から入念に計画されていた…テロリストたちの足跡・米はどこまで知っていたのか?
■23:00-23:30 日本テレビ 出来事 テロ特報(02)米人タリバン兵
「じねん」TOP