02/08/06 (火)
 『あの頃は苦しかったなあ』と、いつの日か笑って言える時が来ると信じたい。死んだはずの父や母も再登場し、人生ドラマの幕切れに挨拶を交わすんだ。それなら全てを試練に変えて頑張る意欲も湧くものを、明日をも知れぬ現実という不安が今日の心を空洞化させている。虚しさは心の大敵だ。好奇心を失ったら夢も萎んでしまう。愛されたいと願う以上に、もっと人を愛していたい。なのに、ちょっと油断すると心の隙間に憎悪が、怒りが、自己嫌悪と絶望が忍び寄る。捨て置かれた心が、さらに踏みにじられていく痛みと、苦悩と・・・どうして私はこんなに傷付くのか?悩むのか?もっと心を楽に、悩まないで済むようには出来ないのか?と・・・自問自答は死ぬまで続くのだろう。かつて私は確かに愛し愛されていた存在だった時があった。人生の総括のほんの短い瞬間・・・道端に咲く野草の花のように、小さく、そしてそれは瞬間的で儚い線香花火・・・ちょっとだけ夢が瞬いただけの純愛。誰も気にとめない、忘れ去られた夢・・・それでいい。残酷な運命も神が与えたもう試練なのだから、私はその無惨をあえて受け入れよう。しかし、明日の残酷に耐えられるだけの自信はあるか?と自問すれば否、おそらく私はそんな場面でも悶え苦しむに違いないのだ。それでもいい、みんな受け入れて喜怒哀楽に放散するだけだ。願わくば人生の幕切れに一杯のワインを飲み干し『ああ旨かった』と笑って死にたいものだ。

 工場に灯りをつけた午前1時頃、クロに連なる子猫たちが隣の駐車したタイヤの下からぞろぞろ出てきた。猫はタイヤの下に隠れる習性があるようだ。これでは急発進した車に逃げ遅れればひとたまりもない。工場内で暴れ回る子猫を、何とか缶詰のイワシを餌に自宅に誘導する。私の食事用に買ったイワシだが、かくしてその殆どを猫が食べてしまうのであった。これらの子猫がもう少し大きくなるまでは危なくて外には出せない。安堵したところで汗臭い体を洗うことにした。風呂が壊れているので、大鍋で沸かしたお湯を使っている。仕事の方は夜明け前から取りかかることにする。時間に縛られないだけ気楽なものである。朝になれば、妹から生活費の有無を問い詰められることだろう。使ってしまったものは仕方がない。

 急がれていたベースの納期完了、それと同時に一番大きなベースが入る。通常体積の三倍はあろうかという大きなもので、クレーンで吊り上げでやっと工場に降ろす。これはかなり材料を食いそうだ。納期は19日、その後も大きなベースが二台ほど入荷してくるという。材料も余分に購入しなければならない。お盆休みも考慮してスケジュールを組む必要がある。30度を越す気温に、今日は汗をベースに滴り落としながらの苦しい作業となった。明日も猛暑は続くということである。熱中症で病院に運ばれたというニュースも流れている。無理は禁物だ。塩を少量加えた水分の補給を忘れてはならない。比較的気温の低い早朝から作業を開始し、日中の猛暑の作業は出来るだけ休みながらやることにしている。明日も夜明け前から仕事の準備に入るつもりだ。

【視聴予定】
19:30-20:00 NHK教育 ゆうゆう 介護者を襲う心の病▽家族カウンセリング
21:00-22:00 NHK総合 スペシャル「原爆の絵・市民が残すヒロシマの記録」 母への鎮魂▽初めて知った娘の最期▽涙で別れた少年
22:00-23:00 NHK総合 ニュース10 原爆の日・在ブラジル被爆者に届かない支援▽パソコン情報がもれる…検証・無線LANの危険性